2008年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年12月

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

支配人

中札内農村休暇村フェーリエンドルフ。

ドイツ風(何がドイツ風かはわかりません。)のコテージが森の中に何十棟もあります。

そこの一棟を借りて、ゆったりとした時間を過ごさせてもらったわけですが、

僕達はここで、ちょっと楽しい気分になっちゃいました。

今日は、そのことについてお話します。

話の内容と掲載する写真に、関連性はほぼありませんがお許しください。

IMG_5449_convert_20081108161517.jpg 

僕達夫婦は、久しぶりにどっか行こうかーということで、犬も泊まれる宿を探していました。

「じゃらん」にここの紹介記事が載っていたのですが、よーく思い出すと、十数年前に大学のゼミ研修で行った所でした。漠然とですが、わりと良いイメージの記憶が残っていたのと、ワンコもOKとのことなので、ここにしようということになり、記載されている番号に電話をかけました。

紹介記事には、支配人のコメントと写真が載っていたのですが、予約の電話を受けてくれたのは、その支配人でした。チェックインの時間と、夕食のメニューをきっちり確認され無事予約完了。

当日は、朝8時過ぎに出発です。

IMG_5464_convert_20081112194112.jpg

チェックインの時間は、14時ということになっていたのですが、5分くらい前につきました。

まあ大丈夫だろうと思って、受付へ。

ん?誰もいない?

カウンターでベルを鳴らしても誰も出てきません。

深く考えずに、とりあえず近くの花畑牧場に行ってからまた来ようと、一旦そこを出ました。

20~30分後。再び受付へ。

今度はいました。ネルシャツにジーンズというラフなスタイルのおっちゃんが。

よく見たら、じゃらんに載ってた支配人でした。

「じゃらんに載ってた人だー」と、ちょっと芸能人に会った的な気分。

支配人は、穏やかな語り口調で紳士な感じ。丁寧な説明を受けてコテージのキーをもらいました。

 

IMG_5469_convert_20081112194208.jpg

コテージについて一服したところで、僕は部屋にある暖炉に火をつけたくなりました。

受付をした管理棟(一枚目の写真の建物)に薪をもらいに行きます。

中に入ると、支配人がロビーのソファーに腰をしずめて読書をしていました。

なんかいー雰囲気じゃないの~なんて思いながら、薪をもらってコテージへ。

ただこのとき、はっきりと自覚はしていませんでしたが、僕の中に、なんかへんな違和感のようなものが芽生え始めていました。

IMG_5475_convert_20081112194326.jpg

夕方。僕達は予約の電話時に確認したとおりの時間に夕食が用意されるレストランへ。

レストランは、管理棟から50メートルくらいのところにあります。

扉を開けて中に入ります。カランカラーンという来客をしらせる鐘が鳴ります。

しかし誰も出てきません。

「すいませーーん」僕は中に向かって呼びかけます。

誰も来ません。

「へんだなーちゃんと時間通りなんだけど」

とりあえず、一回外に出てみます。そのときです。

すっかり暗くなった管理棟の方から人影が小走りで近づいてきます。

「ハッハッハッハ」小走りですでに息が荒いその人は、そう、支配人でした。

昼間とはうって変わってスーツ姿です。若干くたびれたスーツを着て支配人は言いました。

「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。」

待ってねーじゃん!いま走ってきたじゃん!

もちろん言葉にしたわけじゃありません。

でもこのとき、さっき感じた違和感の理由が、僕にはわかりました。

IMG_5459_convert_20081112194009.jpg

ここ、支配人しかいなくね?

他の従業員いなくね?

小声で奥さんに問います。奥さんは「えーまさかー」と言いますが、僕には自信がありました。

なぜなら、支配人しかいないということならば、これまでの出来事に納得がいくからです。

予約の時、チェックインの時間と夕食のメニューの確認がきっちりされたこと。

僕らがつく14時ぎりぎりまで支配人は、このレストランでランチの後片付けをしていたはず。

だから5分前のチェックインは、彼にとって想定外であり対応できなかったのです。

夕食はコース料理ですが、おそらくもう全てできているはずです。

そう支配人が夕方暇な時間に作っておいてあるはずだから。

その場での注文に対応するのは一人きりの彼にとってかなりきついのです。

だから、メインを牛にするか鳥にするかどうしても決めて欲しかったのです。

そして、それは証明されます。

前菜が運ばれます。支配人の手で。

僕達は食べます。味はまあ普通です。

厨房の方にいる支配人の視線は、ずっと僕達に向いています。

前菜をたいらげるやいなや、支配人がやってきて皿をさげます。

その30秒後、次の料理がとどきます。

支配人は?僕らに背中を向けています。

洗ってます。前菜の皿を洗っています。時々こちらを振り返りながら!

スープがなくなると、間髪いれず支配人がやってきて食器をさげていきます。

踵をかえすように次のメインディッシュが運ばれます。

支配人はスープ皿を洗っています。

これがデザート&コーヒーまで続きました。

多少料理が冷めていたことも、雰囲気がいまいちなことも、もう僕にはどうでもよかった。

「支配人、がんばれ!」 

口にだすとかえって傷つけるかもしれないから、僕は心の中でそっと言った。

 

IMG_5479_convert_20081112194443.jpg

部屋に戻って、夫婦の会話。

話題は支配人。

「いやもう間違いない。ぜったいあのおじさん一人でやってるって!すごくね?」

奥さんも同意する。僕達は、あれもこれも一人でこなす支配人を想像して楽しくなってしまっていた。

受付する支配人。ランチを作る支配人。ヒツジの世話をする支配人。看板犬のブログを書く支配人。薪を割る支配人。ウェーターをする支配人。人件費を計算する支配人・・・って自分の分だけじゃん!!

あーなんて凄い人なんだーー休む暇なんて全然無いんじゃない・・・は!!しまった!あの薪をもらいに行った時!ロビーで読書していた時!あれは支配人にとって唯一の休憩時間だったのでは!!僕はその大事な時間を邪魔してしまったのかー! 

 

IMG_5498_convert_20081112194944.jpg

翌朝の朝食。昨日のレストランに向かう。

もう驚かない。

当たり前のように支配人はそこにいる。

支配人が作る・支配人が運ぶ・支配人が洗う。

そして僕達は、食べる。

「一人なんですか?」

声にだすのを必死に耐える。でも僕はわかってる。

「一人なんですね」と心で思う。

虚をつくように支配人が喋りだす。

「菜園がありますから、ご自由にとってください。鶏も飼ってますから、卵も好きなだけ持っていってくださいね」

あなたはどこまですごいんだ!

そんなに忙しそうなのに、お客さんのために野菜や鶏まで育てているなんて。

もう、おもしろすぎるよ支配人。

 

IMG_5531_convert_20081112194859.jpg

チェックアウトの時間が近づく。

部屋の掃除も支配人がするのだろう。

大吉を連れてきているということもあるが、それ以上に支配人の負担が増えないように、僕達は入念に部屋を掃除した。

 

IMG_5523_convert_20081112194733.jpg

そしてチェックアウト。

鍵を返す。もちろん支配人の手に。

お礼を言って、車を発進させる。

見送る支配人。その瞳には、一貫して誠実さが映る。

車が曲がる時、僕はふと後ろを振り返る。

支配人はもう、こちらに背中を向け管理棟に向かって歩いている。

車が見えなくなるまで見送ってくれる支配人を期待してはいない。しちゃいけない。

そう思わせるほどに、彼の後ろ姿は疲れているように見えた。

そりゃ疲れるよ。

 

IMG_5499_convert_20081112194542.jpg      

うまく伝わらなかったかもしれません。

たいした吟味もせず書きなぐった、統一感の無い文章の読み辛さもあるでしょう。

でも、とにかく面白かったのです!

僕は、絶対また行きます。

だれか一緒に体験しませんか。

 

 

IMG_5417_convert_20081111201837.jpg

ちなみに。

厨房に料理人がいないことを確認したわけではありません。

本当に支配人が一人で全てを切り盛りしているなんてことも、無いと思います。多分。

でも、そうだと楽しいな~

 

スポンサーサイト

| 未分類 | 21:48 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

2008年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年12月

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。